大型台風やゲリラ豪雨など、災害報道の映像の中に、冠水した道路を走る車を見たことがあると思います。しかし、自分の車が水没している状況を想像できる人は少ないのではないでしょうか。
・冠水した道路には入らない
まず肝心なことは、道路が冠水しているのを見かけたら、決して侵入しないことです。車の故障ももちろんですが、重大な事故につながり命が危ぶまれることがあるからです。最近のゲリラ豪雨などでは予想をはるかに超えるスピードで冠水が進み油断すると車から脱出できなくなる場合があります。
・浸水は車にダメージを与える
車はある程度の浸水には対応できるように設計されていますが、車は水に弱いものです。いたるところにボルト穴が開いていたり、外との仕切りは内張の材料のみというケースさせあります。マフラーなどからエンジン内部に水が入ると、エンジンは一瞬で壊れてしまいます。また、洪水などで道路にあふれた水は、雨水だけでなく下水の汚水が多く含まれています。汚水をフロアカーペットやシートが吸い込んだ場合などは、後にカビの発生や細菌の繁殖につながります。車内は通気性が悪いので太陽の光で温度が上がる環境では、ドブ臭い臭いが残ってしまいます。
・浸水した車の取り扱い
浸水してしまった車は、外見上問題が無さそうでも、エンジンのウォーターハンマーによる破損や、電気系統のショートによる出火や爆発など車両火災の危険があります。
① 水がひいても自分でエンジンをかけない
② 車両の措置については、速やかにJAFや自動車保険のロードサービス、自動車販売店、整備工場などに連絡をしてください。特にハイブリット車や電気自動車は高電圧のバッテリーを搭載していますので、むやみに触らないでください。
冠水路を自力で抜けられた車も、すみやかに修理・整備工場へ持ち込んで車の点検をお勧めします。
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